Android ~月は無慈悲な電気羊の夢~
ニューアンジェルスへようこそ
時は未来、人類は成功を重ねて行動範囲を太陽系外まで広げ、月と火星には人が住むようになった。
地球には巨大な軌道エレベーターが建造され、人々はそれを「豆の木」と呼ぶ。
また、コンピューターは進化して、人間の精神を電子的に保存可能になり、その技術を使って二つの企業が台頭した。
一つは『ジンテキ』でクローンを作り、もう一つは『ハース=バイオロイド』でバイオロイドというロボットを作った。
そんな世界の中で、殺人事件が起きる。プレイヤー達はそれぞれ二週間の時間を与えられ個性ある捜査官を担当し、ニューアンジェルスの街を飛び回って証拠を集め、自分が有罪と思う容疑者を有罪にするというゲームです。
様々な捜査官
捜査官は全部で5人いて、それぞれトラウマを抱えた探偵だったり、汚職警官だったり、機械と人間の狭間に揺れるバイオロイドだったりと全く違うストーリーを持っています。
そして、それを表現するために特殊ルールとプロットというシステムがあります。
特殊ルールは、例えば探偵であったら、他のプレイヤーに記憶カードという物を配ります。記憶カードには探偵が不利になる内容が書かれており、探偵がそのトリガーを踏むとトラウマの記憶という形でプレイされ、ダメージを与えるといった感じです。
プロットは、それぞれの捜査官のストーリーを表現し、ゲーム中の行動によって、ハッピーエンドかバッドエンドに分岐します。
真犯人と陰謀
殺人事件の捜査が根幹ですが、捜査官は推理ではなく、足で証拠を集めて犯人を有罪にします。各プレイヤーにはそれぞれカードが配られ、それによって有罪にすべき人間と無罪にすべき人間が決まります。
また、殺人事件の調査ではなく、さらにその裏に渦巻く陰謀を追うことも可能です。その場合、捜査官はまさしく陰謀のパズルへと挑戦することになります。
SF好きならマストバイ
ルールに最初の親はもっともSFに詳しいプレイヤーが担当するなんて書かれているとおり、全力でSFファン向けのゲームとなっています。
テクノロジーの進歩によって、かえって複雑になってしまった街を飛び回り、時には軌道エレベーターに乗って月まで移動し、殺人事件の調査や、捜査官自身の問題点を解決していくのは雰囲気たっぷりでいかにもSF世界の住人な気分になれます。
使うマーカーも多く、一見して重いゲームという印象を受けますが、実際プレイ中にやることは結構シンプルなのでそこまで重いプレイ感というわけでもありません。
最大の欠点は膨大な和訳シール。
シートにして20枚ほどあります。貼る時間で重いゲームが回せる。
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